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生ゴムベースギター
BayCityRollersのウッディーが好きで始めて以来、自分の楽器はベースギターだと思っている。アンサンブルの骨格を担う重要な立場は自分に向いていないけど、その太く腹に響く低域も脳の奥まで共振させる芯のある中高域もとても好きだ。
ただこの楽器、一般的には電気の力を借りないと音がほとんど出ない。ごく小規模のアンサンブル(例えば居間でギター抱えたnokoさんと歌本覗きながらとか‥)でも例外ではなく、気軽さに大変欠ける。もっと欲を言えば、キャンプで焚き火でギターをポロロン♪なんて、考えただけで酔えるシチュエーションでも、ベースの場合は電源引いて重いアンプにライン繋いで‥って、ありえない。アンプスピーカー内臓ベースはとてもカワイイがこの場合にはちょっと無粋。マリアッチで使用されるギタロンは特殊。生音がそれなりに出るエレアコベースギターってのはカッコ良過ぎて場違いな気がする。何よりフルサイズのギターと比べても一回りデカイく、持ち出しに不向きなのは決定的だ。
生の低音が出るコンパクトなベースギター。
理想だが残念ながらボクの知り得る限り存在しない。ならば作ってしまおう!と、以前から取り組んでいるのが、生ゴムベースギター(謎)

輪ゴムをハジいた時の「ブン」という意外にも低い音からなんとなく想像付くと思うが、一般の弦の代わりにゴム紐を使うことで、ウクレレほどの短い弦長でも充分な低音が出せる。実際、Ashbory Bassというゴム弦の小さな電気楽器がある。イギリスで生まれ紆余曲折の末、80年代後半にアメリカの名門ギターメーカーGUILD社が約1500本生産しただけで消えてしまった幻の楽器。希少な上に高額で実物はおろか仕様も不明だが、その存在自体が大きなヒントになった。

とり合えず廃品になっていた姉のクラッシックギターを利用。ゴム弦の張力に耐えうるようペグ(糸巻き)の改造、ステンレス鋼板製ブリッジを試作し取り付け。弦は手近にあるゴム紐‥縄跳び(笑)を張ってみた。確かに低音が出る(感動!アホ) クラッシックギターはベースの低音域を何とか響かせるだけのボディー容積があることが解り、短く幅広いネックは、強度的にも太いゴム弦を張るにも、都合がよかった。
ただ大きな問題はゴムがどんどん伸びてチューニングが安定しないこと、そしてすぐ切れてしまい耐久性がないことだった。いろんな"縄跳び"を試したが(爆)問題の解決にはならず、
『縄跳びベース』は挫折する。

時は過ぎ1998年、なんと幻のAshbory Bassが復刻!経営難の名門GUILD社は業界最大手Fender社の傘下となり、韓国工場で信じられない廉価で量産され、近所の楽器店にも1本入荷。試奏させてもらい弦を確認するとなんと比較的強度が低いシリコンゴムだった。
硬度を確かめ各弦の直径を調べて、それに近そうな市販のシリコンゴム丸紐を入手。早速『縄跳びベース』に張って見ると音質は向上したが、チューニングの安定性とゴムの耐久性の問題は解決せず‥。
「本物の弦はきっと特殊素材に違いない」と思うとホンモノが欲しくなる。

いつまでたっても買い手のつかないAshbory Bassを5年程は眺め続けただろうか、遂に値切り倒し、店から連れ帰った。
自宅でアンプに繋ぎ弾いて見ると、試奏した時以上に、小さなボディーからは信じられないほどウッドベースに"似た"低音が♪ しかし、チューニングはやはり不安定、短期間に弦切れも多発。
ゴム弦は"そーゆーもの"と判ったと同時に純正弦への期待も外れ、またも挫折。

しばらく生ゴムベースプロジェクト(爆)から遠ざかっていたが、近頃身の回りで起こっている三線やフォークギターのアコースティックブーム(?)に触発され、何気なくググッて見ると、素晴らしいモノを発見!!
ウクレレベースなるものがあって、その弦がやはりゴム!!そのはずでAshbory Bassを手本に作られている。(残念ながらウクレレのボディーでは小さ過ぎ、生の低音は出るはずもなくエレアコ仕様)しかも、シリコン弦の欠点である耐久性を向上させた弦まで発売されているではないかっ!もう全力で入手。
早速Ashbory Bassに張ると音質は多少劣るかな?と思ったが確かに耐久性は良さそう。よく見るとオモイッキリ市販素材、強度バツグンの産業機械用ウレタンゴム丸紐だった、コレなら安く入手できるゾ(嬉シ〜)


2,3,4,5mmと用意し改造ギターに張ってみる。シリコンゴムに比べ腰が強く、チューニングも1週間程度で安定した。問題はペグにゴムが上手く巻けず、その点は改良の余地アリだが、なかなか良い感じ。

いつでもふっと手に取って気軽に弾けるベース。キャンプに持ち出すのが待ち遠しい。フレットを抜いて弦高を下げたらよりウッドベースな感じになるだろうか?なんて何だか欲も出て来てしまった。(^^v

ウチの低音軍団
右から

a) FenderJapan JAZZ BASS 改
  キミこそベースギターだ!
  (ホンモノホシイデス
)
b) 生ゴムベース
  世界に1本超レアもの(笑)
c) ashbory bass
  いわゆるゴムベース
  Fender系復刻モノ
d) Spirit 5弦
  ヘッドレスでコンパクトな変りモノ
  初のGibson系(かなり遠いが…)

ブリッジの位置(白線)で並べると長さの違いがこんなに。

 

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